願恋叶
『今日も一緒にかえったのー?』
『うん!』
『ちゃんと手つないだ?笑』
『つないだぜ!
もう真っ赤になってめっちゃかわいかった!』
『よかったね!』
付き合って間もない頃は
こんな話をしていた。
応援すると決めた私はこんなふうに
話を聞いている。
それでもやっぱり無理矢理諦めるっていうのは無理で
私は密かにたむちんのことを
想い続けていた。
中1の過ちは繰り返さないように…。
でも、こうかわいいとか
こんなことをしたとか
そんな話ほんとは聞きたくなかった。
聞くたびに
千鶴はいいなって
羨ましいなって
そんな風に思っていた。