私の家のお隣さん。
「…ってかさ、このアパート、綺麗だけど壁薄そうじゃない?隣とか気にならないの?」
私のベッドの隣に敷いた布団の中にいるミナトが聞いてくる。
因みにその布団は、ミナトが引っ越しの時に、リホんちに避難する時のため〜なんて言って持ってきたものだ。
見事に避難所になってしまった。
「うーん、まあ気になるけど。角部屋だし、右隣だけだから」
「へえ、どんな人なの?」
「わかんない」
その言葉にミナトは目を見開く。
「え、挨拶とか行ったんじゃないの?」
「うーん、挨拶の時はスーツの女の人が出てきたけど、隣は男の人だって聞いたしなあ」
「えーなんか心配だなあ」