愛に溺れ、濡れた心
その晩は涼のマンションに転がり込み、一睡もできないまま今日も仕事だ。






女性しかいない職場で、先輩たちの目も常に光っている。
寝不足だからといってぼんやりなんてしていられない。








遅めのランチに社食で休憩をとっていると、すぐ隣に同じ売り場の先輩、本田さんが座ってきた。





「お疲れ様。広瀬さん、今夜空いてたりしない?」





挨拶程度しか会話をしたことがないので、急な展開にびっくりだ。





「えっと…特に予定はないですけど…?」




すると本田さんは目を輝かせて顔を近づけてきた。





「お願いがあるの!今日飲み会なんだけど、1人来れなくなっちゃって…。かわいい子連れてくるって言っちゃったから、広瀬さんに参加してもらえないかなと思って。」







いわゆる合コンか。




あんまり好きではないけれど………
最近いろいろストレスも溜まってたし、たまにはお酒も悪くないかな、なんて……




「いいですよ。」




あっさりと返事をしてしまった。





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