キミの誘惑
運ばれてきたアイスティーを一口飲むユメ先輩は
「まぁミオが後輩くんにオチればいいんだけどね」
きっと、ミオ先輩が恋愛をすることにすごく興味があるんだと思う
そして、俺を応援してくれているのも心強い
「で、どう?ミオの働く姿は」
こうして話している間にも、笑顔で接客を続ける先輩
「・・・・・・一生懸命で、可愛いです」
素直な気持ち
「多分、男性のお客さんの半分以上が後輩くんと同じ事思ってるよ」
夕方のファミレスといえば、学校帰りに寄る学生も多い
気にするな、って言われても無理なのは、男子学生がミオ先輩を見ていること
指を差して何か言っていたり、ニヤニヤしたり
しまいには話し掛ける人も
俺の心の中の黒い感情が渦を巻く───
先輩に話しかけないで───
そんなに可愛い笑顔見せないで───
早く俺のモンになって───