へたれ王子
【おまけ③】
嘘だと思った。
だって星河先輩が、らしくないことを言うから。
申し訳ないけれど、先輩を疑ってしまった。
「茉友ちゃん、帰りにちょっと寄り道して帰ろうよ」
「え、いいですけど…どこに行くんですか?」
「ゲーセン。いいでしょ?」
昼休みの廊下。
珍しく星河先輩があたしの教室を覗いてきて、どうしたのかと出てきてみれば、突然言われたのはそんなお誘いだった。
それは、あたしとしてはまさかの言葉。だって、あの星河先輩が。
帰りに寄り道をしたがっていて、その上普段なら絶対に行きたくなさそうなゲーセンに行こうとしているなんて。
…なんか、星河先輩じゃないみたい。
あたしは少し不安を覚えると、星河先輩に問いかける。
「…本気ですか?」
そう言って、首を傾げると、星河先輩は「本気だよ」と即答する。
「何だか星河先輩らしくないですね」
あたしは思わずそう言うけれど、でもあたしだってまだ星河先輩のことをそこまで知らないし、別に可笑しなことではないのかもしれない。
だけど、先輩が「SHRが終わったら迎えに行くよ」なんて言うから、あたしは更にビックリした。
「……め、珍しい」
「え、何?」
「あっ、いえ、何でもないです」
「?」
嘘だと思った。
だって星河先輩が、らしくないことを言うから。
申し訳ないけれど、先輩を疑ってしまった。
「茉友ちゃん、帰りにちょっと寄り道して帰ろうよ」
「え、いいですけど…どこに行くんですか?」
「ゲーセン。いいでしょ?」
昼休みの廊下。
珍しく星河先輩があたしの教室を覗いてきて、どうしたのかと出てきてみれば、突然言われたのはそんなお誘いだった。
それは、あたしとしてはまさかの言葉。だって、あの星河先輩が。
帰りに寄り道をしたがっていて、その上普段なら絶対に行きたくなさそうなゲーセンに行こうとしているなんて。
…なんか、星河先輩じゃないみたい。
あたしは少し不安を覚えると、星河先輩に問いかける。
「…本気ですか?」
そう言って、首を傾げると、星河先輩は「本気だよ」と即答する。
「何だか星河先輩らしくないですね」
あたしは思わずそう言うけれど、でもあたしだってまだ星河先輩のことをそこまで知らないし、別に可笑しなことではないのかもしれない。
だけど、先輩が「SHRが終わったら迎えに行くよ」なんて言うから、あたしは更にビックリした。
「……め、珍しい」
「え、何?」
「あっ、いえ、何でもないです」
「?」