【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
次々とプログラムが終了していき、体育祭は後半に入った。
『6人リレーに参加される選手は、召集場所へ向かってください』
そんなアナウンスが流れる。
もうすぐリレーか……!
「心瑠、行ってくるな」
青山くんが私を優しく見つめる。
「は、はい!行ってらっしゃいですっ」
「俺が藤堂蒼空に勝ったら……キスぐらいしろよな」
「へ……っ!?」
もう一度ニコッと微笑みかけると、召集場所へ向かっていった。
き、キスって……!!!
なんか……私まで緊張してきた……。
「心瑠ーっ」
「あ、蒼空!」
背後から声がして振り向くと、蒼空がいた。
「……俺、アンカーだから。アイツも」
「え……?そうだったの!?」
アンカーだったなんて、聞いてないよ……!