【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
戦いの結末【勇吾サイド】
「スタートします。スタートラインに並んでください」
第1走者がスタートラインに並ぶ。
「位置について、よーい」
バンッ―――
ピストル音で走り始める。
たしか、藤堂蒼空は3組。
3組の第1走者はトップに立つ。
頑張れ……2組。
第1走者を目で追っていると、応援をしている心瑠が目に入った。
「2くみー!!!頑張って!!!」
心瑠、2組を応援してくれてるんだな。
頑張らねぇーと。
「勇吾、アンカーなんて運が悪かったな」
颯希が俺に言った。
「なんで?」
「3組の藤堂蒼空。アイツ、中学の時陸上の県大会行ったりしてて、すっげぇ速いらしい」
「へぇ~……」
アイツ、速いのか。
気は抜けねぇな。