【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言






「アンカーの選手はそろそろ準備してくださーい」



先生の声で指定されたコースに立つ。



俺のクラスは……最後から2番目だった。
そしてアイツのクラスは1位。



なんだよ、頑張ってやろうじゃねぇーか。




しばらくすると藤堂蒼空は走り出した。




「青山っ!!!」




第5走者からバトンが回ってきた。




よし……っ!!!




俺は全力で走り出した。




「はぁ……っ、はぁ……っ」



4位のヤツと3位のヤツを抜かす。



あと2人……!!!



―――心瑠が応援している前を通った時だった。




「青山くん……!!!頑張ってください……!!!蒼空に負けないで……!!!」




間違いなく、心瑠の声だった。
< 133 / 328 >

この作品をシェア

pagetop