【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
『―――2組です』
え……?
2組って……俺のクラスだよ、な?
「勇吾っ!!!やったな!!!」
颯希に抱き着かれ、勝ったんだと理解する。
「勇吾がまさかここまで走るの速いとはな……愛のチカラってヤツ?」
「うるせぇー……」
マジでよかった……。
「青山」
「藤堂蒼空……」
藤堂蒼空は悔しそうに俺の名前を呼んだ。
「……約束通り、俺はもう心瑠とはただの幼なじみに戻る」
「あぁ」
『生徒退場』
アナウンスで退場し、生徒席に戻ろうとしたときだった。
「青山くん……!!」
後ろから思いっきり、誰かに抱き着かれた。