【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「最初は厄介な人と人違いしちゃった、なんて思ってました。でも今は……青山くんといると楽しいです」
「………心瑠」
「は、はい……!」
「これは……夢か?」
心瑠がこんなこと言うなんて信じられない。
だって俺のこと毛嫌いしてるってずっと思ってたから。
「いえ、現実ですよ」
そう言って俺を強く抱きしめた。
「ほら、あったかいでしょ?」
「ほんとだ……」
心瑠の体温が伝わってくる。
それが現実なんだと教えてくれた。
「なぁ、心瑠」
「はい」
「今すっげぇキスしたい」
もう理性なんてとっくにどこかへ飛んだ。
「え、あ、それはダメですよ……!こんなとこじゃ、みんな見てますっ」
気が付くと俺たちの周りには生徒が集まってキャーキャー言っていた。
ちっ………。
見んじゃねぇよ。