【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「おーい!こっちこっち!」
カラオケ店に入ると、マラカスを持った委員長が部屋からひょっこり出てきた。
「委員長、ノリノリだな……」
「うん、なんかすごいテンション……」
委員長のテンションの高さに圧倒されながら、部屋に入る。
「はーい、横谷さんここに座って!青山くんはここで、松浦さんと荒川くんはここ!」
委員長に指定された席に座る。
あぁ……青山くんと離れちゃった……。
結季ちゃんとも……なんか、不安。
でもこのテンションが高い委員長に席代わってもいい?なんて言えそうにない。
結季ちゃんと颯希くんは隣同士でうらやましい。
「横谷」
名前を呼ばれて横を見ると、野田くんがいた。
「野田くん!」
よかった!話す人いた!
「委員長のテンション、ついていけねぇよな~……」
「うん、でも楽しそうだね」
「そうだな」
ノリノリで歌う委員長を見て、クスッと野田くんが笑う。