【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「スースー……」
なんだ……寝言かよ。
寝言で俺の名前呼ぶって……ずるいだろ。
俺をどれだけ夢中にさせんだよ……。
「心瑠……俺を好きになれよ」
俺は無防備な唇にキスを落とした。
いつも通りの甘い味がした。
―――しばらくすると、雨は止んで晴れてきた。
「ん……私、寝てた……?」
目をこすりながら、ベッドから体を起こす。
「心瑠、起きたか」
「……っわ!私ってば何で人の家で寝て……!ごめんなさい!つい、気持ちよくなっちゃって……」
「ふ、いいよ別に。心瑠の可愛い寝顔、見れたしな」
「……っ!」
恥ずかしそうに顔を隠した。
「あ、あの、雨止んだみたいなので私帰りますっ」
「送ってくよ」
「あ、ありがとうございますっ」