【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「俺……野田と心瑠が仲良さそうにしてて……ムカついただけなんだ」
どうしよう……すごく嬉しいのに……すごく苦しい。
嫉妬しててくれたんだ……。
でも、私はもう青山くんとは一緒にいられない。
「だから……ごめんな」
「………青山くん」
「ん?」
「もう……やめましょう、この関係」
声が震えちゃいそうで怖い。
でも、言わなくちゃ……。
「え……?」
「もう、好きでもない人と付き合うなんてもうイヤなんです」
自分でも驚くぐらいの口調ではっきり言った。
「心瑠……本気で言ってんのか?」
青山くんはすごく驚いた表情で私を見つめる。
「……はい。そういうことだから……さよなら」
泣きそうになって、私はその場から早歩きで逃げた。