【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
突然の別れ【勇吾サイド】
「…………」
「どうした、勇吾。そんな顔して」
朝、颯希が放心状態で机にへばりついている俺に声をかけた。
「……なに、もしかして心瑠ちゃんにフラれたの~?」
颯希は冗談で言ってきたけど、事実だからなにも言えない。
「……え!?マジで!?どうしたんだよ、勇吾!」
「俺が聞きてぇ」
心瑠……もう、俺に付き合ってられなくなったのか?
少しでも心瑠とキョリが近づいたって思ってた俺。
バカみてぇ……。
「あんなにいい感じだったのに……」
「さぁな。野田のことが好きになったのかもな」
野田とやたら仲良さそうだったし。
きっとそうだろうな。
「野田ねぇ……少し前から思ってたけどさ、アイツって誰かに似てねぇか?」
「野田が?」
「あぁ、なんか見たことあるような気がして……」
そんなヤツいたっけな?
全然わかんねぇ。