【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「昼飯食うぞ!」
「あ、あぁ……」
俺の机で弁当を食べ始めた。
だけど、あまり食欲ねぇ。
「……勇吾、食欲ないのか?」
「ん、まぁ……」
食欲ないのなんか、病気になったとき以来だ。
「勇吾、相当心瑠ちゃんに惚れ込んでんな~……」
「うるせっ」
俺だってここまで心瑠を好きになるなんて思ってなかった。
最初は興味本位で近づいただけだったから……。
「今まで色んな女の子に言い寄られても、オチなかったのにな」
たしかに今までどんなに美人でどんなに可愛い女が言い寄ってきても、俺は絶対相手にしなかった。
でも心瑠には俺の方から言い寄ってたし……。
「正直、自分でもびっくりしてる」
「……よし、勇吾がここまで好きな女の子を助けないとな!頑張ろうぜ!」
颯希は笑って俺の肩をぽんっと叩いた。