【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「あ~~……野田のこと考えても、シスコンのことしか浮かばねぇ……」
「もう、それ忘れろ」
「だって、すっげぇ衝撃だったんだもん」
まぁ、俺も忘れられないし、アイツの顔見るたびに思い出すけどさぁ……。
「アイツの妹ってどんなヤツなんだろう……」
「余計なこと考えるな」
こうやってくだらない話をしてるだけで、少し心が和む。
「きっとアイツの容姿からして美形なんだろ……ってあああ―――っ!!!」
「うわっ!な、なんだよ、いきなりでかい声出して」
耳の鼓膜破れるかと思ったし。
「思い出した……思い出したんだよ!」
「なにを?」
「前に野田が誰かに似てるって言っただろ?」
そういえば、そんなこと言ってたな……。
「それ……中学のときお前にすっげぇ言い寄ってきてた女の子に似てるんだよ!」
中学のとき言い寄ってきた女……?
「いたじゃん!他の女子よりも一際可愛くて、お前にアタックしてきてた女子!他校だったけど」