【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
私の王子様【心瑠サイド】
青山くんと別れてから私は、抜け殻みたいになってしまった。
結季ちゃんは心配してくれたけど、別れたことしか話さなかった。
青山くんに伝わっちゃったらイヤだったから。
放課後、野田くんの方を見ると青山くんと話していた。
なにか少し、言い合ってるみたいだ。
なにを話してるのかな……?
そんなことを考えてると、野田くんが私の腕を掴んだ。
「行くぞ」
え……!?
私は慌てて自分のカバンを持って、野田くんに連行された。
「おい、待てよ……っ」
背後から青山くんの声が聞こえてくる。
な、なにこの状況!!?
「あの、野田くん……!?」
「静かにしてろ」
だ、誰か助けて―――っ!!!