【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「くっそ……っ、横谷、邪魔すんならどうなるかわかってんだろうな……っ」
おそらく、あの写真もさらされるし、刺されるだろう。
でも……それよりも、青山くんの方が大事だもん……。
「……っいいよ!私はどうなってもいい……だから……っ」
青山くんだけは危害を加えないで……。
「……ふん。まぁ、勝手にするんだな」
そう言ってまた私たちに向かって走ってきた。
そのとき―――
「お兄ちゃん……っやめて……っ!」
野田くんに1人の女の子が抱き着いた。
「もう……いいのっ……やめて……っ」
「カリン……」
この子がカリンちゃん……?
たしかに野田くんによく似てて、美形の可愛い女の子だ。
「青山先輩を好きだったのは1年も前の話。そして青山先輩があのとき、私に少し強く突き放したのは、青山先輩の優しさだって……今はわかってるもん」