【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「結季、心瑠に言ってやって。そのクセ直せって」
蒼空が私の隣にやってきた結季ちゃんに言った。
私の中学からの親友、松浦結季(まつうらゆき)ちゃん。
すっごく私をいつも心配してくれてるんだ!
「いやー……心瑠のこのクセは直すの難しいと思うよ?てか、藤堂くんはこの心瑠のクセ、嬉しいんじゃないの?」
結季ちゃんはなぜかにやにやしながら言った。
「な……っ!結季……はぁ」
「ん?どーしたの?」
なんの話だろう……。
「いや、心瑠は気にしなくていいのよ」
「う、うん……?」
「じゃ、この辺で!行くよ、心瑠!」
結季ちゃんは私の手を引いて自動販売機に向かった。