【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「よかった、あんまり傷深くないみたいで」
「心配、ありがとうございます」
「そりゃ、彼女だもんな」
“彼女”………。
なんだか実感湧かないけど、私は青山くんの彼女なんだよね。
うふふ、考えただけでにやける。
「心瑠、なんでにやけてんの?」
「……っえ、いや、なんでもないですっ」
「ふぅーん………?」
はぁ~……なんとかごまかせた。
だって「青山くんの彼女になれて嬉しくてにやけてた」なんて絶対言えない!
「ごめんな、明日からはちゃんと心瑠の家に迎えにいくから」
「え……!わざわざいいんですか……!?」
私の家から青山くんの家は、そう近くない。
「当たり前だろ?彼女の特権」
彼女の特権、か………。
あぶない、またにやけるとこだった。