【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
―――昼休み。
「心瑠ちゃーん!!!」
「は、はぃ!!?」
お弁当を食べ終わって、カバンにしまったとき、大きな声で颯希くんが私を呼んだ。
「結季ちゃん、ちょっと心瑠ちゃん連れてくけど我慢しててね!」
「………いってら」
結季ちゃんは無愛想に返事をした。
もう、そんな返事の仕方しなくていいのに。
結季ちゃんったら可愛いなぁ。
「よしよし、結季ちゃんいい子いい子!」
颯希くん……結季ちゃんの頭撫でてる……。
「……っもう!恥ずかしいからやめてっ」
「結季ちゃんもうマジ可愛い~っ」
イチャつくのは他でやってほしいよ、ほんと。
目を塞ぎたくなるぐらい恥ずかしい。
「颯希くん、昼休みの時間なくなっちゃうよ……」
遠慮がちに颯希くんに言う。
「あ!そーだった!じゃね、結季ちゃん」
私は颯希くんと青山くんのいるところへ行った。