【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
キーンコーン―――
「じゃ、心瑠。またあとでねー」
「うん、あとでね!」
結季ちゃんと別れ、体育館に入る。
バレーできるかな……私、運動苦手だから……。
「はい、じゃあ今日はペアになってトスの練習ねー」
そして、授業がはじまり、体育担当の先生がみんなに指示する。
ペア……って言われても私、結季ちゃん以外あんまり話す子いないよ~……。
どうしよう……。
「心瑠ちゃんっ」
「は、はいぃ!!」
いきなり後ろから肩を叩かれて体が跳ねる。
振り返ると、同じクラスの咲野侑里(さきのゆり)ちゃんがいた。
侑里ちゃんはすっごく美人でモテる。
笑ったときに出来る、えくぼが特徴的で女の私でもドキッとしてしまうほどだ。