【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
それから教室の鍵を職員室に返しにいって、下駄箱へ。
はぁ……やっと青山くんから解放される……。
「じゃ、また明日な」
「は、はい」
靴を履きかえ終えて青山くんが私に言った。
「あ、俺の本性もしバラしたら……わかってるよな?」
「ば、バラしませんっ!!」
こんな恐ろしい本性、バラせないよ!!!
「これから、よろしくな?心瑠」
「へ……っ!?」
青山くんはそう言って下駄箱を出て行った。
い、今……呼び捨てされた?
“心瑠”って……。
鼓動が速くなる。
……って、騙されちゃダメ!!!
蒼空以外の男子に呼び捨てされたことないからビックリしただけだよね!!!
さ、帰ろう!!!
私はさっきのことを考えないように早歩きで帰った。