【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「あ、あの……結季ちゃん……?」
「はぁ……心瑠はなにもわかってないんだから」
「え?」
“なにもわかってない”って……?
「青山くんも青山くんだけど、心瑠ってば本当鈍感すぎ!青山くんはね、心瑠に妬いてほしかったのよ!」
「妬く……?」
妬くってヤキモチ……のこと……?
「別れようって言ったのも、きっと心瑠にイヤだって言ってほしかったんだよ!」
「そんな………っ」
全然気づかなかった……私って本当になにもわかってない……。
自分がイヤになる。
「だから青山くんに自分の気持ちを……」
「もう、遅いよ」
結季ちゃんの言葉を遮った。
もう、遅い。
もう、手遅れだよ……。
「心瑠……」
「もう、嫌われちゃったもん。仕方ないよ……」