【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
気が付くと、教室には私と青山くんだけになっていた。
「…………」
「…………」
無言で教室をほうきで掃く。
なにか話さなきゃ……っ
「あ、あの青山くん……っ」
喉の奥から声を絞り出した。
「なに?横谷さん」
……っ
横谷さん、か。
どうしよう……泣きそうになってきた……。
でも、とりあえず謝らなきゃ……結局別れた日のこと、謝れてないもん。
「あの……っ私全然青山くんの気持ちに気づかなくてごめんなさい……っ!あの日……侑里ちゃんとカラオケ行ったらいいなんて言ったのは……ウソなんです」
「……え?」
「本当は……行ってほしくなかったんです。
でもワガママ言って青山くんの自由を奪いたくなくて……ワガママな女だって思われたくなくて……っ別れようって言われたときも……本当はイヤでした。
でも……イヤなんて言ったら青山くんに余計嫌われそうで……」
私は自分の気持ちを話し始めた。