【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「青山く……きゃっ!」
名前を呼び終える前に私は青山くんに抱きしめられた。
「……ごめんな、心瑠」
「……え?」
「俺……ただ単に心瑠に妬いてほしかっただけで……でも、心瑠が俺のことを考えて言ったことに感情的になって……ほんと、バカだった」
結季ちゃんの言ってた通りだったんだ……。
「そもそも、心瑠が鈍感なことわかっててこんなことした俺がバカだった」
「ど、鈍感って……っ」
まぁ、確かにそうなんだけど……。
「もう1回……俺と付き合って」
「え……?」
夢を見てるみたいで、信じられない。
「俺には心瑠が必要なんだ。自分から別れようなんて言ったクセに……別れてから気づいたんだ。俺には心瑠しかいねぇって」
「私も……私には青山くんが必要なんです……っ!」
私は青山くんを抱きしめ返した。