【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「だな。アイツらきっとイチャイチャしてんだろうな」
「ふふ、そうだね」
甘える颯希くんと、甘えてくる颯希くんに文句を言いながらも付き合う結季ちゃんが、頭に浮かんでくる。
「2人を見てると、ちょっと恥ずかしくなるけど幸せな気分になれるよね」
「アイツら、幸せオーラすっげぇ出してんもんな」
私、あのカップル好きだなぁ………。
「颯希があんなに松浦に本気になるとは思ってなかった。アイツ、女友達多いし、彼女なんてつくったことなかったしな」
そうなんだ……。
「……さ、そろそろ出るか」
「あ、うん!そうだね」
私が伝票を手に取ろうとしたら、勇吾に取られた。
「俺が払うから、先に店の外に出てろ」
「え?いいの?」
「当たり前だろ?彼氏なんだから当然だ」
そう言った勇吾になにも言えなくなって、大人しく店の外に出た。