【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
―――5分後。
だんだんと人通りが少なくなってきた。
「ねぇ?もういいよね、結季!」
「……っもう、仕方ないなぁ」
「やったー!!!」
そして喜んで差し出した俺の手に、ポツポツとなにかが降ってきた。
「雨………?」
「どうしよう……私、傘持ってきてない……」
「俺も……」
ヤバい、濡れるじゃん………。
なんとかならねぇかな……って。
「……っあ!」
「な、なに?急に大きい声出して」
「俺の家来る?もうすぐ着くんだけど」
そうだ!俺の家までもうすぐじゃん!