【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
私は大人しくソファーに座る。
「ちゃんとドライヤーと着替え、置いてたでしょ?」
「うん、気つかわせちゃってごめんね」
「全然!てか、やっぱり俺のジャージ大きいなぁ……」
颯希のサイズのジャージはぶかぶかで、袖から手が出ないぐらい。
「颯希のサイズ、私にしたら大きいからね」
「でも……なんかぶかぶかしてるの……可愛い」
「……っ!」
か、可愛いって……もう、そういうこと普通に言っちゃうんだから……バカ。
颯希だけいっつも余裕でズルい。
「もう……そんなこと普通に言わないでよねっ」
「もしかして照れてるのー?可愛い!!!」
「きゃっ!」
颯希は私に横から思いっきり抱き着いた。
「な、なにして……っ」
私が文句を言おうと横を向いたとき、不意に颯希が私に唇を重ねてきた。