【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
俺と心瑠のバレンタイン
【勇吾サイド】
―――2月13日。
「ごめん!今日、用事があるから先に帰るね!」
「……あぁ、わかった」
放課後、心瑠が手を合わせて謝ってきた。
「本当にごめん……!じゃ、また明日ね!」
心瑠は急いでいる様子で教室を出て行った。
心瑠、どうしたんだろうか……。
そういえば明日は……バレンタイン、か。
明日は心瑠と初の俺の家デートをする予定だ。
「チョコ……くれる、よな?」
自意識過剰かもしんねぇけど、チョコ関連の用事……だよな、きっと。
てか、そうだと信じたい。
「さて、帰るか」
1人で学校を出て、通学路を歩く。