【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「ちょいちょい!詳しく聞かせろよ!!」
「うるせぇ。言わねぇーよ」
「え!?すっげぇ、気になるんだけど!」
颯希は机に乗り出して俺に顔を近づけてくる。
はぁ……もうめんどくせぇし話すか。
「昨日の放課後………」
俺は昨日のことを正直に全部話した。
もちろん、言いなりになるように言ったことも、キスさせたことも。
「おい、ちょっと勇吾……キスさせたって!!」
ビックリした顔で俺を見る。
「だって、反応面白そうだったし?」
「勇吾が自分からキス求めるとか、相当心瑠ちゃんのことが気に入ったんだね」
たしかに俺は、自分からキスを求めたことがない。
何回も女にキスを迫られたことはあったけど……。
てか、今まで付き合ったこともねぇし、キスもしたことがなかった。
つまり、俺のファーストキスは心瑠ってワケだ。