【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
校舎裏に到着し、心瑠の手を離す。
ここなら誰も来ないだろ……。
「あ、あの、青山くん………今から授業だよ?」
「………サボる」
「へ!?私はむ、無理です!!か、帰りますっ」
屋上を出ていこうとした心瑠の腕を掴んだ。
「無理。お前もサボるの」
「えぇ!!?」
「………逆らうの?」
甘い声で囁くと、顔を真っ赤にして反抗するのをやめた。
「……あ、あの、ここでなにするんですか」
………ちょっとからかってやるか。
「ふ、イケナイことでもする?」
俺は心瑠の唇に人差し指を置いて言った。
「し、し、し、し、しませんっ!!!」
冗談なのに、顔を真っ赤にさせる心瑠。
どんだけ純粋なんだよ。