【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「か、からかわないでくださいっ!!」
はぁ、もう、青山くんに振り回されてばっかりだ……。
「ふ、今のは本気だけど?」
フッと笑いながら青山くんが言った。
そ、そんなの信用できるはずがないじゃないですか!!
とは思いつつも胸はドキドキする。
わ、私、何でドキドキしてるの……。
「それよりその猫、外に出してやろうぜ」
「そ、そうですね」
青山くんにも猫を外に出してあげようという、優しい心があるんだと思いながら頷いた。
表門だと、先生たちにサボってるのが見つかっちゃうから、裏門から出してあげることにした。
「じゃあね、子猫ちゃん」
私はそう言って、子猫を門の外に出してあげた。
可愛かったな、あの猫……。
子猫が去っていくのをじっと見つめていた。