【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「ふ、単純だな」
「先生、バカ……?」
「普段から優等生として過ごしてたら、ああいうメリットがあんだよ。なにかとラクだろ?王子様キャラ」
す、すごい………っ
「すごいです……」
「あのキャラはなにかとラクなんだよ」
私には2つのキャラを使い分けるなんて器用なこと、絶対できない……。
青山くんって、器用だなぁ……。
「心瑠ー」
そんなことを考えていると、聞き覚えのある声が私を呼んだ。
「あ、蒼空!」
蒼空は私に駆け寄ってくる。
「どうかしたの?」
「今日、俺の家で晩飯らしいから。それだけ言いたかっただけ」
え、そーなの!?
「そんなの聞いてないよ!?」
「俺もさっき母さんからのメールで知ったし」
でも、最近蒼空の家でご飯食べてないから嬉しい!
蒼空のお母さん、料理上手いからなぁ……。
「わかった!じゃあ、帰ったら蒼空の家行くね!」
私が言うと「じゃあな」と蒼空は、自分の教室へ戻っていった。