【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「ん……っ」
少し苦くて甘い、抹茶の味がした。
なんでだろう……そんなに嫌な気にはならなかった。
「………俺のことからかったら口塞ぐからな」
「す、すいません」
私から目をそらした青山くんの顔が赤く見えたのは、夕焼けのせい……かな?
「さっさと帰るぞ」
「あ……!ちょっと待ってください~~!」
歩くスピードを上げた青山くんだったけど、ちゃんと私が追いつけるようにスピードを緩めてくれた。
優しいところもあるんだなぁ……青山くん。
「私のマンション、ここです!」
「そっか。じゃあな」
「はい!ありがとうございました」
私のマンションに着き、去っていく青山くんの背中を見つめていた。
マンションに入り、自分の部屋の前にくると買い出しから帰ってきたであろう、蒼空が帰ってきた。
「……っあ!蒼空……!」
蒼空に謝らなくちゃ………っ