【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「今帰ってきたのか。早く来いよ」
「う、うん……」
優しい口調の蒼空に少し驚きながら、自分の家に入った。
「ただいまー………」
………あれ?
いつもならお母さん、玄関までお迎えに来てくれるのに。
「お母さん……?」
リビングに入ると、机に置き手紙らしきものがあった。
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心瑠へ
ごめんなさい、言うの忘れてたけど
お母さんは今日、
高校の同窓会へいってきます。
たぶん夜中まで帰りません。
晩ごはんは蒼空くんの家に
頼んでおいたのでよろしくね。
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え……同窓会って………たしか今日、お父さん夜勤だったから……家で1人!?
ウソでしょ………。
「お母さん……早く言ってよね……」
呆れながら服を着替えて蒼空の家へ向かった。