【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
それから私は40分かけて髪の毛を乾かした。
しかし………
バリバリ―――
「もぅ……止んでよ……」
あぁ………ほんと、天気の神様は私に何がしたいの?
「もう………やだ……」
こんなんで寝れる気がしない………。
「蒼空の部屋……行こう、かな」
いや、でも行ったら負けだ。
雷なんて気にせずに課題しよう……。
バリバリッ!!!!
「ひぇ……っ」
自分の部屋に行くのも怖い。
あぁ……ダメだ。
蒼空の部屋行こう。
もうムリだ。
時刻は10時。
まだ蒼空なら起きてるよね!
そう確信した私は、マンションの廊下に出て、蒼空の部屋の窓をノックした。
「蒼空ーっ!」
すると、窓が開いた。
「おう、心瑠。やっぱり怖かったんだな」
蒼空はクスクス笑いながら私を見る。
「べ、別に蒼空が雷にビビってたら可哀想だなーと思ってきてあげ……」
ピカッ―――
「きゃ………っ!?」