【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
体育祭の実行委員【心瑠サイド】
「はーい、じゃあ体育祭の実行委員決めます!やりたい人ー!」
6時間目、うちのクラスの委員長がみんなに声をかける。
でもみんなやる気ナシ。
「おーい、みんなやる気ないのか?実行委員やったヤツは、体育の成績に加算されるぞー」
担任の先生の言葉に、私の体がビクッと反応した。
“体育の成績”……?
体育が苦手な私は、いっつも成績は10段階中4とか3だ。
そろそろ欠点を取りそうで怖い。
これは……成績アップのチャンスでは?
実行委員ってなにするのかよくわかんないけど……よし!
立候補しよう!!
「心瑠」
手をあげようとしたとき、青山くんが話しかけてきた。
「は、はい?」
「お前、立候補するつもりか?」
こっそり耳打ちで聞いてくる。