【完】腹黒王子の一途な溺愛宣言
「……昨日言ったよね?心瑠は俺と帰るんだけど」
青山くんが私を抱き寄せる。
突然のことに、ドキッと胸が高鳴る。
「あ、青山くんっ」
「別にいいだろ?本当に付き合ってないんだって知ってんだよ」
え……っ?
蒼空の言葉に驚いた。
「心瑠はわかりやすいからな」
う、ウソ!?
まぁ……私と青山くんは彼氏彼女というよりは王様と部下っぽいかもね……。
「……っ」
青山くんは黙ったまま、なにも答えない。
「そういうことだから。行くぞ、心瑠」
「へ!?」
蒼空に手を引かれ、図書室を出た。
「そ、蒼空……」
「…………」
ど、どういう状況……!?
頭の整理が全くつかないよ……!