ぼくはネコ
黒い夜
気がついたのは、夜。

真っ暗。

ちょっと前にやっと見え始めたお母さんの顔も兄弟の顔も、全く見えない。

ついさっきまで、みんな一緒にいたのに。

ついさっきまで、一緒にお母さんに甘えていたのに。

ついさっきまで、一緒にお母さんのおっぱいを飲んでいたのに。

ちょっと眠って、目が覚めたら、真っ暗闇。

誰もいない。

誰の声も聞こえない。
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