ぼくはネコ
水色のクルマのニンゲンは、大きな道路を横切って、銀色のクルマの方に歩いて行った。

銀色のクルマが停まる場所には、とても大きくて白い箱。
ニンゲンの家がある。

こっち側から2番目が、銀色のクルマの家。

いつも見ていたから知っているその家の前に、水色のクルマのニンゲンは立った。

僕の耳はとてもいいから、小さな音もよく聞こえる。


ピンポーン
ピンポンピンポンピンポーン


あの音が鳴ると、中からニンゲンが出てくることも知っていた。


「早かったねー」

「うん。道すいてたから。今日も暑いね」


何を話しているのか、ニンゲン語は難しくて意味はわからないけど。
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