ぼくはネコ
「うっせー……」


にゃー!


「鳴くなって!」


ガツン!と上から衝撃がきた。

真っ暗な中、何も見えないのに突然の衝撃。


にゃー!


僕は怖くて。
怖くて、怖くて。

震えながら、もっと鳴いた。

全身の毛が逆立つのがわかる。

尻尾は短くて、そんな気もないのにピンっと立っちゃうけど、とても振る気分じゃない。


お母さーん。
にゃー!
お母さーん。
にゃー!


「うっせーっての!黙れって!」


衝撃があればあるほど、僕は鳴いた。
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