善人ヲ装ウ、正直ナ悪党。





「・・・・・・・オレは、そのくらい藍が好き。 ・・・・・・だから、藍は悪くないって分かっていても、藍が剛と一緒にいたり、キスされたりしてるの見るの・・・・・・・凄く嫌で・・・・・気が気じゃなかった」





「・・・・・・・でも・・・・・大貴、ずっとワタシの事避けてたよね?? 遥とは凄く仲良くしてたのに・・・・・・」






やっと口を開いた藍が発した言葉は、オレへの不信感だった。






プロポーズの失敗が頭を過ぎる。






そして、1番突っ込んで欲しくなかった質問。






「・・・・・・・・・藍に、嫉妬して欲しかったから・・・・・・」






超小声で答える。






「・・・・・・・・嘘でしょ?? 幼稚園児でさえそんな幼稚な事しないよ?? 嘘でしょ??」






藍が『コイツ、やべぇな』とでも言わんばかりの視線を送ってきた。






「・・・・・・・・それ、遥と剛にも言われたから・・・・・」






もう嫌だ。





オレのこのカッコ悪い事件、後々3人に言われ続けるんだろうな・・・・。
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