善人ヲ装ウ、正直ナ悪党。





藍は、オレのプロポーズを断るつもりなのカモしれない。






「・・・・・・・・ホントの事??」






「ワタシは間違いなく大貴が好きだ。 でも、剛にキスされた時、ドキドキしたんだ。 剛と付き合いたいとか全然思ってなくて、大貴の事しか好きじゃないのに・・・・・ドキドキしたんだよ。 さっき、大貴に『浮気』って言われて・・・・・・そうなのカモ知れないって思った」






藍は本当に誠実で正直者だ。





でも





「・・・・・・・言わなくていい事まで包み隠さず言うヤツは、正直者とは違う気がする。 ソレ、オレは知らなくて良い事だったんじゃない?? だって、藍はオレしか好きじゃないんだろ??」






「うん」






藍の即答が嬉しい。






「じゃあ、結婚してくれる??」






「うん!!」






嬉しそうに返事をする藍が、可愛くて仕方がない。






「じゃあ、もう他の男にドキドキすんなよな」







「大貴も、もう幼稚な事しないでよね」







意地悪く笑う藍も大好きだ。
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