善人ヲ装ウ、正直ナ悪党。
こんなオレに、大貴はどう接して良いのか分からない様で、ひとりでソワソワしては、藍に視線を送っていた。
だから大貴は今日、オレに話し掛けてもこない。
藍は藍で、大貴の視線に気付きもしていない。
藍は、今日も課長と睨み合っていて、それどころではない様子。
ので、藍もオレに話し掛けて来ない。
励まされるのはウザイ。
同情もされたくない。
ほっといて欲しいと言えば、そうだけど
誰かに話を聞いて欲しい気もする。
昔、藍はオレの事が好きだった。
藍に、話を聞いて欲しいと思った。