善人ヲ装ウ、正直ナ悪党。





「藍!!」





藍を呼ぶと、薄っすら目を開けてオレを見た。





とりあえず、着ていたジャケットを藍に被せた。






「・・・・・・・・課長、コレは・・・・・・どういう事ですか??」





握り拳が震える。





・・・・・・・・・これが、俗に言う『殺意』なのかもしれない。





課長、殺してやりたい。






「何やってんだよ、藤吉ー。 ドア壊したら、みんなに見られちゃうだろ。 本田の裸体」






ヘラヘラと笑う課長。





・・・・・・・・気持ち悪い。






「・・・・・・・・何言ってんだ、コラ。 ・・・・・・引きずり回すぞ」






課長の首を掴む。





上司も部下もない。
< 91 / 110 >

この作品をシェア

pagetop