生と死の狭間で
「───。」
呆然として立ち尽くしたオレをこいつは心配そうに覗き込んできた。

「大丈夫?
どこか痛いなら看護婦さんよぼっか??」

優しい心遣い。だが、今のオレには逆にその優しさがツライ。

オレはどうしてこんなに醜いんだろう。どうしてこいつはこんなに綺麗なんだろう。
どうして……


「──なぁ…」

「んっ? どうしたの?
やっぱりどこか痛い??」

まだオレの心配をしてくる。こいつは何処までお人好しなんだろう。
オレはこんな奴にまで嘘をつくのか?こんなに綺麗な少女の中にまで土足で踏み込むのか?

「―オレ本当は…学校から落ちたのは事故なんかじゃなくて…!」

勝手に口が動く。
彼女は何も言わずオレの言葉に耳を傾ける。

「オレはじb「直ちゃぁぁああああん!!!!」

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