生と死の狭間で

こいつは隣で旨そうに飯に手をつける。

「んーおいしい!」

見てりゃわかるっつーの。また、１人で心の中でつっこんだ。

突然だが、病院の飯は味が薄い。入院している患者は当然、どこか体が悪い。味が濃いと体がに障るから病院の飯は薄い味になっているらしい。

患者に気を使っているのは分かる。だが、薄味ははっきり言ってマズイ!!
オレのダチにも何人か入院したことのある奴がいるが、退院した時には口を揃えて「飯が旨い!」とファミレスに向かった。総ての病院がマズイ訳ではないが、中高校生向きの食事ではないのは確かだ。

薄味の飯は現代人には向いていない。お世辞にも旨いとは言えない代物だ。

実際オレもこの飯はマズイと思う。箸は進まずオレはチラチラと隣で旨そうに飯を食うあいつに目を向ける。