生と死の狭間で
「………。」

微妙な空気のまま沈黙。
何か切れてくる!と思ったが、こいつは何も言わなかった。
ただプイッとオレから目を剃らすと、それから一度も話しかけてはこなかった。

それから間もなくして看護婦が、皿を下げに来た。
今度の看護婦は最初の奴と違い「何かあったのだろう」という空気を読んで、軽くあいつと会話を交わすと、直ぐに部屋から出ていった。


「…おーい?
もしかして、怒ってる?」


永遠に続きかねない重い空気に耐えかねたオレが恐る恐る聞いてみる。
しかし返事はない。

「おーい」

もう一度話しかける。
が、尚シカトだ。

絶対に聞こえる距離と大きさだっただろ今のは。

…つーかなんでオレが、一生懸命にこんなやつの期限を直さないといけないんだ。
少しふざけて言ただけだろ。
あーなんかオレもムカついてきた。

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