マイ・ダーリン
少しの期待と、かなりの不安を抱えてついて行った場所は、意外なところだった。
「ペットショップ?」
入った店は、学校から歩いて30分くらいの場所にある、ペットショップだった。
「そっ。この間見に来たら、かわいー奴がいて…ほら、あいつ」
のぞむの指した方を目で追うと、
その先には、キョロキョロした目に、くすんだ体の色をした、
「か、カメレオンですか」
そこに可愛いわんこたちがいるんだから、そっちを見に行こうよ。
そんな私の心の叫びとは裏腹に、彼は「そっち方面」に進んでいく。
「あれ、こんなペットもいたんだ。この間は気づかなかった」
そう言って彼が目を輝かせて見ているのは。